一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

少しでも心のモヤモヤが晴れて、心が優しく、強く感じられるように。

ニュースの作られ方を知り、ニュースを読む【はじめてのニュース・リテラシー】

0.はじめに

ネット記事に対するコメントで、

マスコミが信用できない、フェイクニュースだ、

操られた情報だ、マスゴミ、など、

ニュースそのものと、マスコミを批判するコメントは、

非常に多く見られます。

 

ネット時代になり、情報発信の手段に、大きな組織や設備が

要らなくなり、誰もが情報の受信と発信が簡単にできるようになりました。

情報の量が多くなってくる中で、

読む側の情報の適切な識別と、取捨選択が重要になります。

 

今回紹介するのは、

ニュースの作り手側だった著者が、ニュースの作られ方、

またニュースの在り方、作る側の様々な事情などを、

これからのニュースを発信することを目指す若者に向けてわかりやすく、

まとめられた本です。

 

単にわかりやすい言葉だけではなく、鋭く、情報リテラシーに関して

説明されていて、非常に勉強になる本だと思います。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する本

はじめてのニュース・リテラシーちくまプリマー新書

著者:白戸 圭一さん

白戸さんは、新聞社の海外特派員などを経て、

シンクタンクを経て、現在は大学の教授もされているジャーナリストです。

 

記事の最初の方でも書いていますが、

この本は、「はじめての」というだけあって、

高校生から、大学1年生ぐらいに向けて書かれているそうです。

私は、はるか昔の高校生ですが、

十分に大人でも、非常に勉強になる本です。

 

2.簡単な内容まとめ

情報リテラシーの高い人の能力の一つに、

情報に対する批判的にチェックする能力がある。

・ジャーナリストの使命とは

・インターネット上の匿名の言葉の特性

・情報の偏向性

・ニュースを作る側の都合

・メディアの媒体による特徴と効率的な情報の取り方

などが具体例や実際の事件などを用いて、

発信する側の都合と、読む側の認識の両面から

分かりやすく書かれています。

 

デマ、フェイクニュースに関する記述もあり、とても面白いので、

別記事で紹介している内容と合わせてご覧いただければ嬉しいです。

 

3.読むことで、情報との付き合い方が変わる

信頼できるニュースとは何か、がわかりやすくなります。

例えば、ニュースの出展先はどこか、記事の情報ソースは何かが、

ニュースの信頼性の一つであると述べられていますが、

ヤフーニュースで、反響の多い韓国に関する記事の中には、

よく情報ソースをたどっていくと、無料掲示板やツイッターのコメントを、

まとめサイトで取り上げたことが、記事として載っていたりします。

これは、完全に情報ソースとしては信頼がなく、直接コメントした人に

取材をしているわけではないので、捏造とまでは言い切れないにしても、

信頼できないゴシップ記事だと感じるようになります。

 

以前の記事で、ヤフーニュースとコメントについての調査の記事の中で、

1日に約4000以上、6日間で2.8万件のニュースが掲載されている、

というデータが載っている調査を紹介しました。

hanasakutarou.hatenablog.com

これは、朝刊・夕刊で構成される新聞の10倍以上のニュース量に

なるそうです。

新聞は、載せている記事に文責がありますが、

先ほどの文責の無いコメントなどがソースとなってしまっているような、

信頼できない記事も多くなるので、

読む側の私たちが正しく判断する能力が必要です。

 

先の項で挙げたこの本の内容で、

情報リテラシーの高い人は、批判的なチェックができる人」

ということを書きましたが、ニュースを読んだ時に、

鵜呑みにせずに、情報をさらに深く読み込むことが必要であることが書かれています。

 

このブログでは、たくさんの本を紹介していますが、

私も同じ考えで、ネットにあふれる一方的な批判や非難のコメントが、

単に不愉快だったり、頭がおかしい、などの理由で、

非難を非難を返すだけでは、同じ土俵に立ってしまうだけだと考えています。

そして、同じ要素は私の中にも多分に含まれています。

 

それを、他の知見や資料を通して、うまく自分の心の認識も、

ネットの中の毒も理解・区別していきながら、

有益な情報にたどり着くのが理想だと考えています。

 

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