一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

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正義のエスカレート【正義を振りかざす「極端な」人の正体】

0.はじめに

ネットでの非難・誹謗中傷に対して、

侮辱罪が厳罰化される検討がされている報道がありました。

言葉や、ネットに書いた文字でも、

対象となった人のダメージはとても大きく、

時に命の問題ともなっていますので、

法の厳罰化や書き込みを行った人の

特定の短縮化などは、とても有効だと思います。

思いとどまるブレーキは、いくらでもあった方がいいと考えています。

 

一方で、ネットでの非難・誹謗中傷やデマが

一種の正義感に基づいたものであったり、

道徳心の価値転換から起こってしまうことでもあるので、

「悪いこと」と思わないまま、事が起こってしまったり、

エスカレートしてしまうので、

厳罰化もはかりながら、認識力も高め、

自分の中に、そんな感情が湧いてしまった時でも、

うまくセーブすることができたり、

人をうまくたしなめることができれば、と考えています。

 

今回は、その「正義なはずの行為」がエスカレートしてしまう人たちについて、

書かれている書籍を紹介します。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する本

「正義を振りかざす「極端な」人の正体」(光文社新書

著者:山口真一さん

山口さんは経済学者で、ネット炎上関連の書籍や、ソーシャルゲームの経済

などの書籍が出版されています。

 

2.内容まとめ

ネットでは、怒りや不満の感情の方が拡散しやすく、

攻撃的であったり、寛容ではない人の方が、同意を集められやすい。

結果、極端な人が生まれやすい環境がネット内には存在してしまう。

フィルターバブルという現象や、不謹慎狩り、自粛警察が生まれ、

テレビとSNSで、正義の懲罰感情は増幅されて、

正義がエスカレートした極端な人が生まれてしまう過程が書かれています。

 

だだ、ネット炎上がごく限られた人が起こしていて、

あくまでネット閲覧者のごく一部が大きな火を噴きあげて、

炎上が出来上がっていることも、データで紹介されています。

 

また、データを基に、極端な人の実像に迫る記述もあります。

よく言われる、引きこもりのニートで、一日中PCの前に張り付いて、

日夜、世を恨んで、ネットに悪意を拡散しているという

イメージとは異なる実像が浮かび上がります。

 

そして、どうやって「極端な人にならないか」についての心がけや、

心情のチェックなども紹介されています。

 

3.感想とまとめ

ネットで炎上を起こす人たちが、

必ずしも、本当の弱者ではなく、

ネット上で空想上の弱者を作り上げたり、

自分の意見よりも、ネット民向けのコメントを作り上げたり、というのは

以前の記事、

「ヤフコメのトップに上がる為の攻略法を知ると、

「ヤフコメ民」を知るヒントになる」でも紹介させていただきました。

 

実際に誹謗中傷を行っていた人が特定されて、

被害者が加害者から対面で謝罪を受けた時も、

「あまりにも普通でびっくりするぐらい普通の人だった」

という被害者の話もテレビでの特集番組でも見ました。

 

ストレスからなのか、興味本位からなのか、

リアルとは違う世界があるからか、

もう一つの自分を作り上げてしまう怖さを感じます。

 

具体的な例が示されている書籍なので、

似たような感覚や兆しを感じた時、

うまく避けていく助けになるのが一番だと思います。

 

これも以前の記事で紹介させていただいた内容ですが

悪意は、脳の萎縮によるダメージを蓄積してしまいますので、

非難や誹謗中傷による悪意は、

悪意を向けられた人だけではなく、ストレス発散してると

思っている、悪意を発信してる人も、眺めている人にも悪影響です。

また、正義行為と脳が思い込むと、脳に快楽を与えるので、

快楽と自傷を同時に行いながら脳にダメージを貯める、

炎上の発生も、加担も、閲覧も避けていきたい行為です。

 

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