ネットと読書の違い【読書する人だけがたどり着ける場所】
0.はじめに
読書そのものに関する図書は、
ネット時代でも、多く出版されているものの、
・情報がネットの方が早い
・本代がもったいない
・著者が印税が欲しいからだろ
・出版社や書店、広告代理店の思惑だろう
・ネットについていけない年配の懐古主義だろう
・ネットで必要な情報はすぐにアクセスできるから本は要らない
・読むのに時間がかかる
・ウィキペディアで十分知識は得られる
など、読書批判ももちろんたくさん見られます。
つまらない結論ですが、個人的には、
「メディアの違いの特性を理解して、ネットと読書を併用するのがベスト」
だと考えています。
ただ、こんなブログを書いてるぐらいなので、読書は好きで、
「儲かったり、出世したりにつながるかはわからないが、
読書による世の中への認識力の差は出る」
とは思います。良い方向か悪い方向かもまだ結論はありません。
今回紹介するのは、読書をすすめる本ですが、
既に、読書を結構する方よりは、
今の時代、読書なんか要らないと考えている人に向けた本です。
今回の目次です。
1.紹介する本
「読書する人だけがたどり着ける場所」(SB新書)
著者:齋藤 孝さん
齋藤さんは、著書内では、教育学、身体論、コミュニケーション論の専門家として
紹介されています。
「声に出して読みたい日本語」がベストセラーで有名な方で、
テレビ出演もある方なので、ご存じの方も多いと思います。
私がこの本を買った時には帯には「10万部突破!」だったので、
この本も多くの人に読まれているようですね。
このブログでも齋藤さんの「余計な一言」という別の著書も紹介しています。
2.内容まとめ
読書のメリットと、ネットで得る情報の違い、
また効果的な読書の仕方と得られる効果について、
わかりやすい言葉で解説されています。
また、名著の引用も上手く引用されて、
テーマの理解が深まります。
新書版にしては、字も大きめで、
テーマも細かいので、サクサク読めると思います。
これから、読書をしてみよう、という方向けにまとめられて
いる印象です。
また、各項最後には著者のおススメの名著が
各テーマごとにまとめられています。
思考力、知識、人格、人生をそれぞれ深めるテーマで、
4~10冊ずつピックアップされています。
3.感想とまとめ
一番の感想は、発言力のある有名な方が、
読書の良さ、楽しさを広めてもらうのは、私も読書好きなので、
素直に嬉しく、導入としては、とてもいい本だなと思います。
書いてあることも、とてもいい内容だと思います。
ただ、読書の効果をちょっと煽りすぎかな、と思います。
「一流の人は」という表現がたびたび出現し、
読書の成果で、一流に近づく表現がありますが、
そんなに、読書に成果を強く求めると、
せっかく著者がすすめている深い読書が行われにくいのでは、と思われます。
あまり、利益や目標を自分に課し過ぎずに臨んだ方が、
書いてある内容が素直に読めるのでは、というのが個人的な思いです。
もちろん私が「深い読書」ができてないことも理由だと思います。
ジャンルに対して、複数冊読むフォローも著書内でされていますが、
本に期待し過ぎると、思った通りではなかった時に、
かけた時間とお金に後悔が生まれます。
ネットのレビューや感想も、著書内では活用をすすめていて、
私も、本を買う時よりは、読書の感想を特に共有する人がいない、
という寂しい側の理由で、本を読んだ後によく読みますが、
アマゾンや楽天の感想で、色々な本に対して、
「思ったほどではなかった」「期待外れ」という意見はよく見られますが、
きっと本に対して、期待が大きすぎたのかな、と思ってしまいます。
また、おススメの本がちょっと難解なものが多くて、
わかりやすく、ハイキングや遠足みたいに取り組みやすいこの本からは、
急に高い名峰に挑むような本が多い印象です。
この著書のおススメの本は6~7割読んでいますが、
西洋哲学系なんかは、確かに興味があれば難しいながらも、興味深い本ですが、
教養で読むには、ちょっと重たくて、
読み切れるかな、と勝手に心配です。
今回は個人的な意見が多かったですが、面白い本だと思います。
ちょっと難しい本を読んで、食傷気味の時なんかにいいかと思いました。
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