取り上げている書籍まとめ5作 いじめ・差別問題編②(マンガ作品もあり)
0.はじめに
このブログで紹介させていただいている、
いじめ・差別問題の書籍まとめの2回目をさせていただきます。
このブログでは、いじめは誰でもが行ってしまうきっかけを
持ってしまっていて、加害者が加害者になってしまう、
また、いじめがエスカレートする仕組みを知ることで、
少しでも加害者が出ないことで、いじめ・差別問題が
減ったり、解消することを考えています。
一番は、今起こっているいじめの被害者の心が
少しでも楽になることが最優先です。
ただ、今回紹介している本は、被害者の方に向けての対処は、
要素としては少ないと思います。
3.の本の一部に攻撃的な人への対処法が出ている部分がありますが、
残りの本は、現在進行形でいじめの被害を受けている人は、
嫌な気分の上乗せになってしまうかもしれないので、
読まなくてもいい本だとも思います。
「自分は、いじめには関係ない」
「いじめをするやつは悪いやつで、自分は悪くないから、他人の話だ」
「いじめられるやつにも何らかの原因があるのだろう」
「いじめなんか、テレビが誇張している世界ではないのか」
という人には、是非読んで考えると、いじめや差別の本当の怖さが見える
きっかけになり、それこそが
次のいじめを減らすことができるのだと考えています。
今回の目次です。
- 0.はじめに
- 1.「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。(タバブックス)
- 2.「いじめの構造-なぜ人が怪物になるのか」(講談社現代新書)
- 3.「他人を攻撃せずにはいられない人」(PHP新書)
- 4.「聲の形(こえのかたち)」(講談社 少年マガジンコミックス)
- 5.「差別感情の哲学」(講談社学術文庫)
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1.「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。(タバブックス)
著者:小川 たまか さん
DVや性犯罪、ジェンダー問題などの、
どうしても声が発しにくかったり、
声が大きい側にかき消されてしまったり、
なかったことにされてしまったりしまう問題に
焦点を当てたノンフィクションです。
単なる被害者レポートではなく、
なぜ起こってしまったのかまで踏み込んでいるところが、
貴重で読むべき本だと思います。
2.「いじめの構造-なぜ人が怪物になるのか」(講談社現代新書)
著者:内藤 朝雄さん
もともと相性が合わない人間を同じ集団に入れて、
その集団に、「みんな仲良し」を強いることで、
集団内にストレスを生み、いじめを発生させている制度の問題、
また、いじめをエスカレートしてしまう流れなど、
心の問題と考えられているいじめが、
学校の仕組や組織構造から生まれてしまうことを解説しています。
3.「他人を攻撃せずにはいられない人」(PHP新書)
著者:片田 珠美さん
DV、パワハラ、いじめ、ドリームキラーなど、
様々な形で人を攻撃する人の症例と、
加害者の傾向と、また被害に遭いやすい人、
難しいなりに対処する方法が解説されています。
また、犯罪心理にも携わる著者が、
大量殺人のなどの犯罪の加害者の心理傾向や、社会に対して望むもの
などの解説も、ネットのコメントの傾向から読み取れるものがあり、
とても興味深い本だと思います。
4.「聲の形(こえのかたち)」(講談社 少年マガジンコミックス)
作者:大今 良時さん
このブログでは珍しい、マンガ作品となります。
いじめの加害も被害も経験した主人公が、
いじめの被害で感じた人間不信を抱えながらも、
加害について向かい合います。
加担した人、傍観した人、様々な登場人物の視点も表現され、
いじめについて、よく考えることができる作品になっています。
マンガ版、小説版、アニメ版と様々なメディアに広がっている、
人気作品でもあります。
5.「差別感情の哲学」(講談社学術文庫)
著者:中島 義道さん
人間が、立場の違い、相手の違いによって、
差別感情が起きてしまう現実について考えさせられる本になります。
誰もが、ダメだと言いながら、持ってしまっている
差別感情の矛盾に向かい合うことを考えさせられる本です。
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