取り上げている書籍まとめ5冊 ことば・コミュニケーション編①
0.はじめに
ネットの世界でも、リアル世界でも、
依然としてことばがコミュニケーションの
重要な手段であることは変わりません。
動画や、音声などのSNSも発展を見せていますが、
この先、どうなっていくのかはちょっと置いておいて、
ことば、コミュニケーションに関する知識や考察を重ねることへの、
疑う必要はないでしょう。
今回は、今までの記事の中で、ことば・コミュニケーション関係で、
紹介させていただいた本と記事をまとめます。
どうやって、相手の話を聞いて、自分のことを伝えて、
適切なコミュニケーションをとることができるか、
主張を正しく伝えて、相手の主張を聞くことができるか、
に少しでも近づくことだできれば、という本を紹介しています。
ことば、コミュニケーションは、
状況、立場、背景などにより、使い方も捉え方も変わってしまうものです。
厄介なことに、日本語は、特にあいまいな表現が多い言語でもあります。
多くの知識、考え方を取り入れて、
より適切な使い方を常に考える必要を特に感じるジャンルだと考えています。
今回の目次です。
- 0.はじめに
- 1.「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない (SB新書)
- 2.「余計な一言」(新潮新書)
- 3.「普通がいい」という病 (講談社現代新書)
- 4.「論理的思考と交渉のスキル」(光文社新書)
- 5.「新版 ダメな議論」 (ちくま文庫)
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1.「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない (SB新書)
著者:坪田 信貴さん
著書内では、主に大人が子どもに対しての
声のかけ方で、子どもにストレスを与えてしまったり、
良くない影響を与えてしまうことが解説されています。
事例も多く、ひとつひとつわかりやすく説明されていますので、
とても読みやすい本です。
子どもがいる大人向けという位置づけですが、
大人同士の声のかけ方にも、
そして、大人でも今まで言葉でかけられていた、
「呪い」を解くことにも役立つ書籍だと思います。
2.「余計な一言」(新潮新書)
著者:齋藤 孝さん
短い言葉の中で、相手に上手く伝わらなかったり、
良くない印象を与えてしまう言葉の使い方を、
事例を挙げながらわかりやすく解説されている本です。
ポイントの復習や、練習形式など、実践的にも書かれています。
3.「普通がいい」という病 (講談社現代新書)
著者:泉谷 閑示さん
精神科医である著者が、
10講からなる専門家への講義をまとめ直した形式でまとめられていて、
生きづらさの背景にあるものから離れることを導きます。
「普通ではないから、普通になりたい」
普通ということばに、区別されてしまい、苦しむ症例を紹介し、
「普通」の背景にある、世間、多数、などにふれ、
他人にふりまわされない、自分を認める生き方につながるように
豊かな引用を用いて、優しいことばで解説しています。
4.「論理的思考と交渉のスキル」(光文社新書)
著者:高杉 尚孝さん
著者は、相手の主張を適切に聞き、自分の主張を正しく伝える、
平等な立場を築くための手段としての論理的思考を捉えています。
論理的な思考(ロジカルシンキング)の在り方の解説から、
論理的な思考を用いての交渉の組み立て方を
ケース、事例とその展開まで、詳しく解説されています。
論理的思考とは、「論拠に基づいた主張、思考がなされているか」
と著書内では解説されています。
論理的な思考に基づくことで、
相手からの反論、交渉の決裂の可能性とそこへの対処策の
想定にもつながることがしめされています。
5.「新版 ダメな議論」 (ちくま文庫)
著者:飯田 泰之さん
議論を行う時、また議論を見る時に、
論理的思考、分析的思考に基づいて行われているか、
事前の雰囲気、空気から結論ありきにしていないか、
反論が、相手の主張に対してズレを起こしていないか、
反論を受けて、主張がぶれずに行われているか、
また、論拠になっているグラフなどの資料は適切か、
など、状況ごとのチェックポイントや見方を
わかりやすく解説しています。
著書内でも論理的思考について触れていますが、
何か論理的思考の本を事前に読むと、より理解が深まると思います。
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