一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

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不登校は必ずしも引きこもりではない【子どもが学校に行きたくないと言ったら読む本】

0.はじめに

2020年度の不登校と、子どもの自殺者が過去最多だった

ニュースが上がりました。

いじめの件数も去年は過去最多件数となりました。

自殺者が多くなるのは、本当にやるせないし、子どもが気の毒になります。

www.asahi.com

いじめ、不登校は学校が報告するようになった、

という側面もあると思います。

また、今回の記事にさせていただく、不登校は、

昔は、それこそ首に縄付けてでも、みたいな雰囲気がありましたが、

最近は、「嫌ならば無理して学校に行かなくてもいい」

という考え方も広まっている部分があると思います。

学校は、どうしても学校の運営や管理から制度ができている側面もあり、

必ずしも子ども中心には考えられていない、

という考えは、すでに専門家からも発信されている意見で、

このブログでも紹介させていただいています。

(記事末の「関連記事」で紹介させていただいています)

 

子どもが学校に行きたくない、となった時、

次に大きな問題は、親の対応になります。

事前に起こっていた何か学校への不安や不満

生活の不調などが不登校という形で表出しそうな時に、

どのように対処するのが適切かを知っておくべきだと感じます。

姿勢としては、子どもだけではなく、

仕事先でも同じようなことは起きるな、とも思い、

単に子どもの親としてだけではなく、

誰にでもそんなアンテナが張れたらいいなと思っています。

 

今回は、子どもの「学校に行きたくない」という時に

考えることを記している書籍を紹介させていただきます。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する本

「子どもが学校に行きたくないと言ったら読む本」(主婦の友社

監修には、教育の専門家で、他にもいじめの書籍も多く出されている、

菅野 純さんが入られています。

導入部分をはじめ、随所にマンガが入っているので、

読み進めやすく、難しいテーマながら、深刻になりすぎない

読みやすい書籍だと思います。

 

2.内容まとめ

タイトル通り、子どもが「学校に行きたくない」といった時の、

・初期対応

・子どもへの接し方

・学校への対応

・休ませている間の対応

・登校の再開

ケーススタディを挙げながら解説されています。

 

同時に親自身の心のケアにも気遣われているのが

この書籍の特徴的でおススメするポイントです。

不登校を発信した発言や、子どものトラブルにショックを受けてしまったり、

原因を自分に求めて、罪悪感に陥ることにならないための

ケアにもふれられています。

 

もちろん、親が良かれ、と思っていたり、

親の思い通りにさせたいと考えてしまって、

子どもにぶつけてしまっている部分がないか、

への振り返りにはしっかりふれています。

学校に行かなくなった場合、基本的には子ども対親の

接点が一番多くなるので、その時の注意点は丁寧に解説されています。

 

主観的になりにくい様に、チェックリストなどを多く用いて、

登校再開までの「土台づくり」を子どもにも、

親にも行えるように考えられている、

いい意味でのマニュアル本だと思います。

 

3.感想とまとめ

理念やお説教、学校批判ばかりが並ぶことが多い、いじめ関係の書籍の中では、

不登校の原因はいじめだけではないことが、

 著書内でもきちんとふれられていますが)

現実的な対応に即した、いい本だと感じます。

 

内容紹介にもありますが、

ほとんどの親は、子どもが学校に行きたくない、

という発言をしたら、少なからずショックを受けると思います。

子どもも勇気を持って発言してくれたのですが、

親も、その発言を勇気を持って受け止める必要があります。

その親のショックな心理状態に寄り添っている記述が多く見られます。

 

また、「原因探しはほどほどに」など、

意固地になりすぎないことも求められています。

子どもは、自己分析を適切に行ったり、原因結果を明確にして

上手に説明してくれる訳ではありませんので、

原因解決に固執してしまうと、逆に子どもの心を削いでしまい、

本末転倒に至ることも説明されています。

 

さらには、不登校を解消することだけを解決策にしない

不登校が子どもの安全につながるケースなども挙げられています。

いじめなどは、当人が学校に行く気力を戻すだけでは

解決できない場合も多く、不登校を積極的な手段と捉える

可能性にもふれています。

 

事前に知っておければベストかもしれませんが、

タイトル通り、「学校に行きたくないと言った」のを

聞いた状態から始められる順番で書かれています。

存在を知っておけば、安心につながる一冊かもしれません。

専門家が監修して、雑誌社がまとめたというタイプの書籍で、

知識や教養と、いうタイプの本ではないのかもしれませんが、

個人的に、とてもいい本だな、と思い紹介させていただきました。

 

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