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ヤフーも、ヤフコメ民も、そろそろ目を覚まそうよ【日経記事からの考察】

0.はじめに

ポータルサイトのヤフージャパンのニュース記事で、

読者コメントの欄が、通称ヤフコメ、

投稿を重ねるヘビーユーザーがヤフコメ民と呼ばれています。

 

あらゆるニュースに対してコメントが並びますが、

いわゆる民度が低いコメントが多く並ぶので、

度々問題視され、一部対症療法的な対策が始まりましたが、

運営側も、広告媒体としての収益がPV数に基づいたものとなり、

PV数(閲覧数)がヤフコメ民に支えられていることもあって、

炎上商法に乗っかっているような側面からも、抜本的な対策は

打っていません。

 

ヤフーは、ポータルのトップにニュースが並ぶ仕組みなのは、

よく知られているかと思いますが、

ちょっと、気になった記事と載せ方があったので、紹介させていただきます。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する記事

2027年には、日本の1人当たりのGDP(名目国内総生産)が

韓国、その一年後には台湾に追い抜かれてしまうという、

日本経済新聞の記事です。

紹介で既にネタバレ感もありますが、

同じ記事をヤフーでは、韓国メディアが日経の記事を紹介している

という記事を掲載しています。

news.yahoo.co.jp

www.nikkei.com

 

2.記事の内容

日経の記事の内容は、日本のシンクタンクが、

日本の一人当たりのGDPが、2027年には韓国に、

2028年には台湾に抜かれてしまう、という試算をまとめたものでした。

 

理由としては、日本の労働生産性の低さ、

デジタル化の遅れが主な原因で、今後デジタル化が進まなければ、

今後30年はマイナス成長をしていくことも記されています。

 

国内の進まないDX(デジタルトランスフォーメーション)化に対して、

強い警鐘を発信している記事で、

もっと紹介されてもいい記事なのでは、と思われますが、

あいにくテレビなどでは紹介されているのは見かけていません。

 

3.気になった点とまとめ

2つの記事の内容は、基本は同じ記事なので同じですが、

紹介の仕方が大きく異なり、また記事の表面しかみていない層では、

反応が変わってしまうことが見て取れます。

 

日経記事は、なぜその試算が導き出されたのかを訴える記事と

なっていて、国内の各機関、企業への発信が行われていますが、

韓国系メディアは、当然、韓国の成長を賞賛するニュアンスも含まれます。

 

もう一つ気になったのは、そのニュースに対するコメントの反応です。

ヤフーコメント欄の大きな特徴として、「韓国嫌い」の傾向が見られるのが

顕著な傾向で、韓国メディアの記事はPV数もコメント数も

定量を稼ぐことができている、ヤフー側から見れば

「安定したお得意さん」と、「お得意さんの好きなコンテンツ」な訳で、

今回も、韓国が朝鮮戦争後の見事な復興で、ついに日本を追い抜ける、

という内容に対して、

・じゃあこれまでしてきた支援を返還してくれ

・日本円の経済信頼の上に成り立っているんだろう

・それなら日本は韓国への支援と国交を断絶すればいい

と、お決まりのコメントが多く並びます。

中には、記事の内容とソースをきちんと読めているコメントも

見受けられて、読む側のリテラシー(読解力)が問われているな、

と感じられます。

 

ただ、ニュースの載せ方が今回は気になるところです。

国内大手メディアの記事が、

いかに、ヘビーユーザーが好む形とはいえ、

国内の経済紙が、警鐘と原因の分析を行っている記事が

海外からの、ある意味偏向された形で多く紹介された形になるのは、

国内最大手のポータルサイトとしては、

ちょっと問題ではないかな、と思われました。

 

ネットユーザーの特徴として、

長期的な視点に立った記事が読まれにくい、

感情的な記事は読まれやすく、思考を求めたり、

俯瞰的な記事は読まれにくい、という傾向もあり、

ある意味、象徴的ではある一端だな、と感じられます。

 

だから新聞に戻るべきだ、などとも思いませんが、

ニュースに対するリテラシーは読む側により多く求められるのは

間違いないでしょう。

また、ポータルサイト側も、社会意見を形成する一端を

担う責任感からも、読む側に考えさせる仕組の構築も、

大いに必要だと思われます。

 

読みやすい、自分の嗜好に合った情報だけで形成される世の中は、

理屈で考えれば、誰もが恐ろしいものですが、

実際に自分に課すには、難しいと感じる時も少なくはないからです。

 

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