一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

少しでも心のモヤモヤが晴れて、心が優しく、強く感じられるように。

いじめ・差別問題

マイノリティの世界を素敵な切り口で【マイノリティデザイン】

0.はじめに 2021年に開催された東京パラリンピックは、 自国開催なこともあって、多くの競技、選手が注目されました。 今まで知らなかった競技、知らなかった選手が 練習と熱意を実らせて活躍する様子を見るのは、 無観客のテレビ越しでも、十分に感動させて…

少子化問題でのタブーを意識しながら、問題を直視する【[続]少子化論】

0.はじめに 国の人口が減少する「人口問題」の解決は、大きく分けると ・移民、外国人を国内に増やす ・国内の出生率を上げる の2つの手段での解決策があります。 ヨーロッパでは、様々な問題に直面しながらですが、 移民を受け入れている為、人口は保てて…

一億総中流から向かう先はどこなのか【上級国民/下級国民】

0.はじめに 2019年に、東京で起きたいたましい自動車事故を機に、 「上級国民」ということばはよく聞くようになりました。 特徴的だったのは、単純に経済的な格差を表現するだけではなく、 何か悪いことをしても、社会的に高い地位があると、 本来強く罰せら…

平等な社会と政治とは何か【不平等を考える】

0.はじめに この記事を書いている2021年11月中旬現在、 ネットでは、コロナ対策の10万円の給付金について、議論に沸いています。 誰に、どのような線引きで渡すべきなのか、 また渡すべきでないのかが議論の内容ですが、 一つは給付に対する、政治的な目的…

ヤングケアラーと貧困、孤独【子ども介護者】

0.はじめに 「ヤングケアラー」ということば、聞いたことがありますか? 近年明らかになってきた、子どもが親、祖父母の介護の為に、 進学や就職などに大きな制限を受けるケースです。 家庭環境上、手伝いの範疇を超えてしまい、 場合によっては、通学すらも…

なぜネトウヨは朝日新聞が嫌いなのか【朝日ぎらい】

0.はじめに SNS、ネットのコメント欄で、 とかく朝日新聞は嫌われます。 ついでに、テレビ朝日もアエラも嫌われています。 記事の発信元が朝日だと、偏向報道だと決めつけ、 記事の内容に対しても揶揄されます。 今回は、その「朝日ぎらい」が何故起こっ…

奪われた自分を取り戻す、必読の一冊【障害者差別を問いなおす】

0.はじめに 一言で、障害者差別といっても、 その内容は、とても広く、多岐に渡ります。 思い浮かびやすいのは、社会参加、就業面の問題、 都市インフラのバリアフリー化などで、もちろんこれらの改善も大事ですが、 そこに根差す、差別されたと感じる人の心…

人文科学の力を感じる一冊【マイノリティ問題から考える社会学・入門】

0.はじめに 主に高校から、文系、理系の専攻は始まって、 文系は人文科学、理系は自然科学と分類されていますが、 どうしても、日本国内では理系重視の傾向で、 人文科学の研究は注目されにくいと感じるのは私だけでしょうか。 今回は、様々なマイノリティ問…

取り上げている書籍まとめ5作 いじめ・差別問題編④

0.はじめに 今回は、今まで紹介させていただいた、書籍のうち、 いじめ・差別問題にカテゴリー分けをしている書籍紹介の記事を まとめさせていただきます。 今回は、主に民族や人種の差別を取り上げている書籍紹介の記事を選びました。 日本では、大きく顕在…

子どもに読んで欲しい、いじめを考える書籍3作

0.はじめに 子どもとって、学校でのいじめの問題は、 いたずらの範囲でおわってしまうものも少なくありませんが、 時に生死につながる事件となってしまう事件も後を絶ちません。 まわりの大人が、子どもの全ての出来事を把握することは 実際には難しいですし…

大人が読んでおきたい、いじめ関連のおススメ書籍3冊

0.はじめに 大人が子どものいじめに遭遇してしまうのは、 教員など関係者以外の方の場合、 大体の場合、突然になってしまうと思います。 ・子どもがいじめられてるのを知った時 ・いじめていることを知った時 ・傍観者となっていることを知った時 ご自身が子…

ヤフコメ民のプロファイル(ヤフーニュースコメント欄(ヤフコメ)関連記事まとめ)

0.はじめに 皇室の方と、一般の方の結婚問題は、一部の掲示板で炎上し、 ネット投稿のあり方に大きな一石を投じました。 ポータルサイトのヤフージャパンのコメント(通称ヤフコメ)は、 投稿内容のチェックにAIを導入して、炎上の火消しに躍起でした。 対…

オッサンが劣化できないのは社会不安の一因か【劣化するオッサン社会の処方箋】

0.はじめに 「オッサン」「ジジイ」は、 ネットで、書籍で、そして会社で批判され続けています。 以前の記事でも、「ジジイ」を批判する書籍紹介をさせていただきました。 もちろん、「オッサン」も「ジジイ」も、 中年男性、高齢男性そのものではなく、 そ…

男性が自身の男性性を読み解く、鋭い感性の一冊【さよなら、男社会】

0.はじめに このブログでも多数のジェンダー問題を論じた書籍を 多く紹介させていただいていますが、 ジェンダー問題の書籍の多くは、 いわゆるフェミニズム(女性解放思想)に基づいた書籍が多く、 女性が男性社会と戦う構図が描かれている傾向が感じられま…

ネット民の実像と「ジジイ」化とは【他人をバカにしたがる男たち】

0.はじめに 他人をバカにするコメントは、 ネットでもリアルでもよく見られます。 ツイッターでも、上から目線だけではなく、 はっきりと文字で、「こいつバカなんじゃないの?」と書かれているコメントが 色々な話題に対して飛び交います。 文字で直接書い…

ハーフの方の面白く、まじめな話(今週のお題「読書の秋」)

0.はじめに ハーフの方、と聞くと、 うらやましいと思ってしまう方も多いのではないでしょうか。 イケメンで、もしくは美人で、バイリンガルで、 とテレビで出ているハーフのタレントの様な方を想像してしまいます。 まさにステレオタイプというやつです。 …

最新のジェンダー史を学ぶ【ジェンダー分析で学ぶ 女性史入門】

0.はじめに ジェンダー問題はLGBTQを除いても、 男性対女性の二元論では済まない、 多様性を認め合う必要が大きな分野だと考えています。 理由として「ジェンダー」と「セックス」の違いが挙げられます。 セックスは、生物学上、また生殖機能・役割の違…

不登校は必ずしも引きこもりではない【子どもが学校に行きたくないと言ったら読む本】

0.はじめに 2020年度の不登校と、子どもの自殺者が過去最多だった ニュースが上がりました。 いじめの件数も去年は過去最多件数となりました。 自殺者が多くなるのは、本当にやるせないし、子どもが気の毒になります。 www.asahi.com いじめ、不登校は学校が…

「コーネリアス炎上事件とは何だったのか」を読んで

0.はじめに 東京オリンピックの開催直前に起こった、 小山田圭吾さん(コーネリアス)の 過去の雑誌インタビュー記事で書かれていた、 自身がいじめに関わっていたことからの批判、 オリンピックの音楽担当からの辞任に至った問題は、 ネットとワイドショー…

ヒューリスティックとバイアス【認知バイアス 心に潜むふしぎな働き】

0.はじめに 何だか、外国の映画か、アニメの登場人物か、 みたいなタイトルになってしまいましたが、 いずれも心理学の用語です。 人間の錯覚や思い込みの原因となる認知行動での書籍で出てきます。 バイアスについては、以前の記事でも 紹介させていただき…

不倫バッシングがいつまでも止まらないワケ【不倫】

0.はじめに ネット民もワイドショーも、不倫バッシングは大好物です。 最近は、不倫が原因で離婚した俳優に、新しい恋人ができた記事が、 一日のヤフーニュースでの一時的なコメント数一位になっていたのを見て、 日本は平和だな、と思うと共に、何でこんな…

ヘイトスピーチの背景を理解するために【ヘイトスピーチと対抗報道】

0.はじめに ヘイトスピーチは、差別思想に基づいた発言や行動を指す言葉ですが、 日本では、多くは在日コリアンの方、在日中国人の方に (今回紹介させていただく著書の表現に合わせています) 向けられることが多く、その様子がメディアに上がることがあり…

やさしく、読みやすい差別問題にふれたベストセラー書籍【ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー】

0.はじめに 差別問題の書籍は、その解消にせまるほど、 差別の現状に向かい合って、他者の悪意や、 自分自身の差別感情にも向き合うことになるので、 良書ほど、読むのにエネルギーを使うことも多く、 なかなか読みやすい差別問題に関する書籍って少ないな、…

取り上げている書籍まとめ5作 いじめ・差別問題編③

0.はじめに 今までの記事で行っている書籍紹介のうち、 いじめ・差別問題で取り上げている書籍を 5作、まとめさせていただきます。 優しく、読みやすい本から、厳しい現実を突きつけられる書籍まで、 ありますが、いじめ・差別問題の書籍は、 心に一種の負…

いじめを減らす方法本の、ベストバイの一つ【子どもを救う いじめが終わる方程式】

0.はじめに いじめがなくなるといいな、ということは 多かれ少なかれ、みんなが考えています。 真剣に考えている人、めんどうだからなければいいという人、 遭うのが嫌だから、見るのが嫌だから、理由は様々でも、 なくなればいいことだとは思う人がほとんど…

生きづらさの一因、「パーソナリティ障害」とは何か【パーソナリティ障害】

0.はじめに タイトルのパーソナリティ障害という言葉、ご存じでしょうか? 2000年代前半から、人格障害という表現から切り替わってきた 経緯があるそうです。 ことばの変化と共に、だんだん広く知られる様になってきていますが、 一般的には、性格や行動…

仲良くなくても、協力はできる【わかりあえないことから】

0.はじめに 今の生きづらい社会の原因の一つに、 コミュニケーションの不足を理由に挙げる人は少なくないと思います。 コロナ禍でも、コミュニケーション不足は大きな問題とされ、 いじめ問題の解決にも、コミュニケーションは欠かせません。 コミュニケーシ…

いじめとの距離の置き方【いじめの直し方】

0.はじめに いじめ問題を難しくしているところに、 「いじめを受けている人へ周囲の対処」があると思います。 一番最悪なのは、被害者と加害者を仲良くさせようとして、 いじめをエスカレートをさせたり、 いじめの状況を軽く見たり、隠ぺいをしてなかったこ…

相対的剥奪(はくだつ)とは何か【差別はたいてい悪意のない人がする】

0.はじめに 2021年8月に、小田急線の走行中の車内で若い男性が、 「勝ち組の女性を殺したいと思った、相手は誰でもよかった」と 刃物を振り回し、殺人未遂を起こした事件がありました。 原因は、自分の社会的な評価と、自己評価との差から生まれる ストレス…

みんなでいじめを「自分事」にするやさしい本【いじめ 心の中がのぞけたら】

0.はじめに いじめ関係の書籍は、どうしても 加害者、被害者、傍観者、両親・教師・行政などの関係者、 の関係性と、はっきりした事例を揃えて、 白黒つけて、しっかり検証するような傾向はあります。 極端な事例がニュースになって、 報道もよりセンセーシ…