一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

少しでも心のモヤモヤが晴れて、心が優しく、強く感じられるように。

ヤフコメはどのような人で構成されているのか

0.はじめに

昔からの「ネット民」のステレオタイプとして、

・中年男性

・引きこもり

・無職、ニート

などのイメージが強くあり、現在でも

その様な人をネット民として揶揄されていることも多いです。

 

シンクタンクがヤフーと協力して、

ヤフーのコメント欄に投稿する人、

いわゆる「ヤフコメ民」はどんな人たちで、

どのようなニュースに反応する傾向があるのか、

などの調査を行いました。

 

匿名掲示板なので、職業、年収などはわかりませんが、

顔が見えず、多数の人間なはずなのに、ある一定の傾向を持つ

ヤフコメ民の傾向やコメントする人たちの実態は、とても興味深かったので、

是非ご覧ください。

 

今日の目次です。

 

1.紹介する記事

www.i-ise.com

記事を作成された、国際社会経済研究所は、元NEC総研と合併した、

民間シンクタンク(研究機関)です。

情報関係の研究が色々と発表されているので、

とても勉強になります。

基礎研究的なものも、実用的な取り組みも発表されていて、

論文までは全て発表されているわけではないですが、

是非一度見る価値ありです。

 

2.記事の内容

2015年の調査になります。

・調査内容:6日間、政治・経済・国際・社会の記事に対する調査

(スポーツ・文化は含めない)

・記事数は1万以上(新聞の10倍以上になる)

・コメント総数は約80万

・年齢層は25歳から69歳と広い

・延べ数千万人の閲覧者に対して、コメント行動を行う人は0.1%

 さらにその中の1%がものすごく多くコメントする。

・6日間で100以上コメントするのは500ID

 のこりは、週に1~2回のコメント投稿になる。

・ヤフーニュースの閲覧数の半分はコメント欄も見ている。

・親コメントだけをする人が7割、その返信(子コメント)だけする人が1割、
 両方する人が2割

・頻出する言葉の一位は「日本」、2位は「韓国」

他、「国民」「謝罪」などの言葉も上位に入る。

 

3.投稿者の投稿内容の分析

・投稿5.6万IDの内、1000IDだけが、突出した傾向を示す。

・1000IDのグループは、一日10コメント以上で、

 子コメントをもらう割合も45%と高く、いいね・そう思わないの33%を

 集める。ヘイト表現も33%に見られる。

・残りの5.5万IDのコメントは、比較的穏当で返信もつかないものが多い。

 全体の50%のいいね・そう思わないを集める。

 

・保守的なコメントをするIDが68%、リベラルが24%だが、

 リベラルなコメントをするIDは、あまり書き込みをしない。

・別のアンケートでも、閲覧する内の、1割の人はヤフコメ投稿をしている。

 投稿をしている人たちは、強い非難をし合ってもよいと考えて

 侮蔑的な表現をされて嫌な思いがある人ほど、書き込む回数が多く、

 非難し合っていいと回答している。

 

上記の内容を表などで、表現しています。

いかに少ない人たちがコメント欄のシェアを多く持っていることがうかがえます。

 

4.感想

一部の人たちが多くのコメントを投稿、シェアを取っていることがわかります。

また、いいね・そう思わないを多く獲得しているコメント投稿も、

一部のIDの投稿が占めていることもうかがえます。

中には数万のいいねをもらうコメントがネットの総意の様に見えますが、

ごく少数のヘビーユーザーによって投稿された

コメントである事実も浮かび上がります。

そう知ることで、ヤフコメを見る目も

少し変わって、誹謗中傷や差別的なコメントに心が揺らいだ時も、

落ち着いてくるかと思います。