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不安の解消を脳科学で考える【マインドフルネス・瞑想・坐禅の脳科学と精神療法】

0.はじめに

以前の記事で、リラックスの具体的な方法として、

坐禅やストレッチなどを紹介しました。

hanasakutarou.hatenablog.com

他にも、瞑想、マインドフルネス、ヨガなど、

リラックスと呼吸で、心を楽にする方法が様々あります。

今回紹介させていただく本は、医学書になりますが、

実際に、精神療法で使う際の効果を実験や

実際の治療で検証した本になります。

手法を紹介しているというよりは、

テーマを絞った医学論文集、という感じです。

 

どうしても、坐禅や瞑想の本となると、

修行や禅宗の教義などが書かれている本も多く、

また、具体的な効果が、精神的な効果で、

修行の成果、の様な表現とされてしまうことがあるので、

医学的な検証はとても取組の際の根拠になります。

 

うつの改善や、パニック障害坐禅や瞑想が用いられている

症例なども書かれていて、同じような症状で悩まれている方の

参考にもなると思います。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する本

マインドフルネス・瞑想・坐禅脳科学と精神療法(新興医学出版)

著者:貝谷 久光さん、熊野 宏明さん

貝谷さんは、心療内科神経科のお医者さん、

熊野さんは、現在は早稲田大学の教授で、NHKなどでも、

ストレスによっての疾病などの解説で出演されて、

簡単にリラックスする方法の実演なども解説されています。

 

2.簡単な内容まとめ

瞑想、マインドフルネス、坐禅とその効果についての論文が紹介されています。

・瞑想中の自律神経のメカニズム

・脳画像の解析

坐禅によるうつ改善の症例

パニック障害に対する瞑想法

・瞑想と精神療法

などで、マインドフルネスや念などにも触れられていますが、

いずれも、行為の意義にあたるもの儀式や修行などではなく、

行為と効果、考察を淡々と行う形で進みます。

禅や瞑想について、哲学的な考察を加えた論文もありますが、

精神的な作用についての考察になっていて、宗教的な要素は

薄いものになっています。

もちろん、論文形式なので、

条件、手法、時間などは、詳しく定義されていますので、

再現性の高さなどにも信頼性がある記述です。

 

3.感想とおすすめ

もう十年以上の前の書籍になってしまいますが、

リラックスの為の手法と、その効果に対して、

しっかりと学術的にアプローチしているので、

余計なことを考えなくていいのが、とてもいい本だと思います。

「心」に関しての本で、なかなか客観的な本は少なく、

自分の体験だったり、主観的な意見が入っているものが多い中では、

貴重な本だと思います。

もちろん、とりあえずやってみる、というのもありますが、

効果を意識して取り組む、というのも大事なことなので、

どうしても、修行と捉えられがちな坐禅や、

あやしいイメージのある、瞑想やマインドフルネスなどに

取り組む時に読んでみると、取り組みやすくなると思います。

 

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