ネットの炎上事件と、無差別殺傷事件の発生時期が極めて近いという考察
0.はじめに
今回は、書籍や記事の紹介ではなく、
個人的な一つの考察になります。
実に勝手な内容なので、読まれて荒唐無稽と思われましたら
前もって申し訳ないです。
といっても、深い考察ではなく、
タイトルで出オチのような内容になることも、
前もって記しておこうと思います。
無差別な殺傷事件はあとを絶たず、
社会に混乱と不安が増していきます。
以前は、加害者のパーソナリティや、家庭環境などを批判する報道に
終始する傾向が多く見られました。
てっとり早く加害者を徹底的に否定をして、
「普通ではありえない、異次元の悪」にして、
不安と許せない感情を、どこかで整理しないと、
ニュースの落としどころがなく、
この先の不安を取り除く為のアクションがとれなかったと、
ニュース発信の側が考えたから、ではないかと感じます。
最近の報道では、頻発していることと、
詳細に手口を明かした報道を参考にして、犯罪の模倣が行われたことから、
少し自重気味になったことと、
万が一の事件への遭遇時の対処などに話が振られていますが、
一部では、社会不安の反映を事件の発生原因とする、
以前とは異なる内容を論じる動きも出ています。
書籍などでは、自分自身の評価と社会からの評価の差に不満を抱き、
維持できなくなった自尊心を、社会にぶつける形がこの種の事件の加害者に
共通して見られると論じられている本が多く見られます。
今回の目次です。
- 0.はじめに
- 考察内容
- 1.2008年4月:スマイリーキクチさん事件/6月:秋葉原無差別殺傷事件
- 2.2018年5月:日大アメフト事件/2018年6月:新幹線内事件
- 3.2021年7月:オリンピック関係の炎上/2021年8月:小田急事件
- 4.2021年10月:皇室結婚の炎上問題/2021年10月:京王線事件
- まとめ
- 関連記事
考察内容
今回、個人的な考えですが、
国内のネットの炎上事件の発生と、無差別殺傷事件の発生に、
時期的な因果関係があるのではないか、ちょっとまとめてみました。
何を持って、炎上事件とするのかなど、
定義もあいまいですし、もちろんたまたまの可能性に過ぎないとも
思うので、あくまで素人の仮説だと捉えて下さい。
また、殺傷事件については、あまり多くはふれていません。
1.2008年4月:スマイリーキクチさん事件/6月:秋葉原無差別殺傷事件
芸能人のスマイリーキクチさんは、関係がない殺人事件に
関わったと、ネットでデマが流され、誹謗中傷が多く
キクチさんに寄せられました。中には身の安全を脅かす内容もあり、
誹謗中傷を行った相手は、計19人が検挙に至りました。
検挙者の多くは30代後半の男性でしたが、大手企業会社員、国立大学職員
などが含まれ、妊娠中の女性もいたと報道されました。
歩行者を跳ねた後に、その救護に来た人たちを小刀で次々と刺した
とされる無差別殺傷事件です。
2.2018年5月:日大アメフト事件/2018年6月:新幹線内事件
日大アメフト事件は、日本大学のアメリカンフットボール部の
対外試合の中で、相手の負傷を意図した悪質なタックルが問題となり、
タックルを行った生徒、コーチ、監督が非難を浴びる事件となりました。
生徒は独自に謝罪会見を行い、そのあり方も大きな話題となりました。
ネット上でも、様々な「許せない」が非常に多く飛び交いました。
新幹線の殺傷事件は、駅と駅の間隔が長い新幹線内で、
無差別な殺傷が行われた事件です。
犯人は、「刑務所に入りたくて人を殺した」、と述べ、
その身勝手な動機が非難をもって報道されました。
3.2021年7月:オリンピック関係の炎上/2021年8月:小田急事件
2021年の7月は、延期になったオリンピック関係と、拡大するコロナ禍と、
開会式の音楽担当だった小山田圭吾さんの、過去の雑誌での掲載内容の
報道からのネット炎上、辞任などがオリンピック開催に異を唱える人たち
の思惑と絡んで、ネットが荒れに荒れました。
小田急事件は、「リア充の若い女性が許せなかった」という理由で、
走行中の電車の中で、無差別刺傷事件が発生した事件で、
まだ、記憶に新しい方も多いと思われます。
(事件にふれた記事とそれにつながる書籍紹介は、この記事末の
関連記事にて紹介させていただいています)
4.2021年10月:皇室結婚の炎上問題/2021年10月:京王線事件
皇室の方の一般の方との結婚において、
結婚相手の母親の、金銭問題が解決されていないとして、
結婚に対して、大きな話題となりました。
ネットでは、ゴシップの思惑記事に乗じて、
容赦ない誹謗中傷で炎上をし、ネット掲示板が、
コメント欄を閉鎖する騒ぎになりました。
走行中の電車の中で行われた無差別刺傷事件です。
電車内では、火災も起こされ、非難する乗客が、
駅で停車した電車の窓から逃げる非常事態になりました。
まとめ
時系列に、近い時期に起きた無差別殺傷、傷害事件と、
ネットでの炎上事件を並べただけの形となりましたが、
時期的な近さを伝えたかった主旨は伝わったかと思います。
他にも、無差別事件ではありませんが、
2020年のプロレスラーの木村さんが自死をされてしまった事件では、
同時期には、コロナ禍の初期で初めての非常事態宣言、
アベノマスクなど、ネットでの炎上ごとは絶えない状態でした。
今回の時系列の関係は、全くの偶然かもしれませんが、
何らかのネットでの炎上が起こるような事件と、
それが社会不安を煽って具現化してしまうような事件の発生とは、
あまり無関係だとは思えず、
社会への不満を一定数吸収する「ガス抜き」の様な
存在ともされている匿名のSNSですが、
そのあり方は、もう少し深く考えていかなくてはいけないのでは
ないか、と思われます。