一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

少しでも心のモヤモヤが晴れて、心が優しく、強く感じられるように。

取り上げている書籍まとめ5作 ネット心理編④

0.はじめに

このブログでは、SNSやニュースのコメント欄で見られる

一方的な批判や、文句ばかりの意見であったり、

思い込みの強い意見が、なぜ生まれてくるのかを

読み解いていきたいと考えて、主に書籍紹介を行っています。

今回は、そんなネット民の心理につながるのではと、

個人的にカテゴリー分けさせていただいた書籍をまとめています。

今までのネット心理編①、②、③と合わせてご参考いただけたら嬉しいです。

 

今回の目次です。

 

1.「科学と非科学 その正体を探る」(講談社現代新書

著者:中屋敷 均さん

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科学万能主義と考える人が多いネットの中で、

科学者の著者が、科学的であるものとは何か、

また、非科学的とされるものとの違いは何か考察していくエッセイ集です。

実は科学の最先端の人ほど、科学を信じ込まずに、

冷静に向かい合っていることがうかがえる、興味深い一冊です。

 

2.「「上から目線」の時代」(講談社現代新書

著者:冷泉 彰彦さん

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海外での日本語講師の経験のある、日本語の専門家が、

近年、コミュニケーション不全を起こしやすい、

「上から目線」に対するコミュニケーションの取り方を論じています。

上から目線をする人の心理状態や批判するというよりも、

実際的なコミュニケーションを解説しているのが特徴です。

上から目線に対するコミュニケーションは、

まだ歴史が浅い為に、ことばの返し方「テンプレート」が不足していて、

上から目線のことばに対して、コミュニケーションを忌避してしまう傾向も

指摘されています。

 

3.「不倫」(文春新書)

著者:中野 信子さん

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ネットでは、不倫バッシングがとにかく盛んです。

どれだけ批判が起きても、それでも不倫に対するニュースはいつもされています。

なぜ、不倫をするのか。また他人の不倫を許せないのか、

脳科学、心理学的な側面から解説を行っています。

基本的には、家庭や子育てのリスクを負わずに、

性的な快楽のみを得るのは許せない、

また法律で一夫一婦と決まっているから、守らないといけない、

という理由からの不倫バッシングですが、

実際には、配偶者以外との性交渉を行っている人の割合は

男女とも結構な割合で不倫を実際にはしている解説などもされています。

 

4.「コーネリアス炎上事件とは何だったのか:

 メディアリテラシーが試されるとき」

著者:大月 英明さん

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東京オリンピック開催前に、オリンピックの開催反対の抗議運動に合わせて、

開会式の音楽担当だった、コーネリアスこと小山田圭吾さんの、

過去の雑誌でのいじめに関するインタビュー記事に対して、

激しいバッシングが起こり、辞任する事態が起きました。

このキャンセルカルチャーを象徴するような事件を検証している書籍です。

実際には、意図的に内容をかいつまんで書いている個人ブログの

内容がバッシングとテレビ報道の元になり、正しくは読まれていずに

話が進んでしまっている検証が書かれています。

メディアリテラシーを問い直す一冊となっています。

 

5.「暴走するポピュリズム-日本と世界の政治危機」(筑摩選書)

著者:有馬 晋作さん

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民主主義の一つの崩壊の形の一つとしてポピュリズム衆愚政治)が

挙げられます。

ポピュリズムとは何かという政治学上の定義とその危険性、ポピュリストの特徴が、

詳しく説明されています。民主主義は熟考に弱いという弱点も持っています。

広く国民が選べば常に正しく公平な国と制度になる訳でもなく、

民主主義の中でも、よく知っておきたい知識です。

よく、政治家批判にポピュリストということばが使われますが、

真にそうなのかを見分ける為にも読んでおきたい一冊です。

 

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