一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

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「一言」の違和感を知る【余計な一言】

0.はじめに

よく、他人の一言に違和感を感じてしまう時があります。

たまに、その一言や言葉の使い方が気にかかってしまって、

その先の話に集中できなることもあります。

 

会話で流れていく言葉でも引っかかる場合も多いのに、

文字化されている、ネットのコメントだと、

余計に違和感を感じやすくなってしまうことはよくあると思います。

ネットコメントへの返信でも、言葉の使い方に対するツッコミのコメントは、

結構多く見られます。

コメントの内容よりも、言葉に対するコメントばかりになってしまった場合、

せっかく伝えたいことがあって書いたはずなのに、

うまく伝えられなかったことになってしまって、残念だな、と思ってしまいます。

 

この記事で紹介する本は、

その違和感のポイントを具定例を挙げている本になります。

 

なぜその発言、コメントに違和感を感じるのか、

自分が書くときに何を気を付けるといいのか、

がクリアになる本だと思います。

 

もちろん、欲しい知識に向かうのが、読書の大きな目的ですが、

言葉のケーススタディを重ねて、

選択肢を増やして適切な使い方を学び続けるのも、

読書の一つの目的だと考えています。

そんな中で、今回は、言葉の使い方そのものを目的とした本になります。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する本

余計な一言(新潮新書

著者:斎藤 孝さん

齋藤さんは「声に出して読みたい日本語」がベストセラーの

言葉だけではなく、勉強法などのジャンルも多く手掛ける、

わかりやすい表現で読みやすい著書が多い文学者の方です。

テレビの「世界一受けたい授業」などにも出演されているので、

ご存じの方も多いかと思います。

2.簡単な内容まとめ

・日本語の使い方について

・表現、発言の本音の入れ方

心理的な表現

・効果を失う表現

最後に、この先必要な言葉や文章の使い方などに触れています。

 

わかりやすく事例を豊富に挙げられているので、

人に好印象を与えにくい、または違和感を与える表現が理解できます。

また、各項ごとにポイントを挙げておさらいをしてもらえるので、

復習も自然にできて、理解が深まります。

さらに、それを避ける為のトレーニングなどについても説明されていて、

どうしても、言葉の良くない使い方が癖になっている場合の

直す為の方法にも触れられています。

 

3.感想とおすすめ

ケースも多く、非常にわかりやすく解説されているので、

読み進めやすい本です。

ネットの書評には、「具体的な解決法がない」とありましたが、

ポイントも、できるだけ避けるためのトレーニングなどにも触れているので、

個人的には、十分に解説されていると思います。

何か、これだけやれば大丈夫、みたいなものを望まれていたのかと思いますが、

残念ながら、ビジネス書によくある、これだけやれば大丈夫、的なものだったり、

タイトル百回繰り返し、のタイプの本でもありません。

 

むしろ、言葉に関することは、ケーススタディを重ねる、

この本の様なスタイルは、適切なのではと思います。

 

この本の最後の章で、

著者の斎藤さん自身も、最近余計な一言がとても多いタイプで、

最近やっとコントロールできるようになってきたけど、それでも発してしまったり、

してしまう、という記述もあり、

誰も完璧ではなく、著者のような、いわゆる言葉のプロでも、

自分の言葉の使い方を振り返りながら、考え続けることなのだと感じます。

 

また、ネットでのコメントについての捉え方や、

その問題点、どうあるといいと思うかにも触れています。

ネットのコメントに感じる違和感の理解にもつながります。

 

是非読んで確かめていただきたいのと、

事例がそのままネタバレになってしまうので、引用は避けますが、

私も読書や、知識の蓄積を通して、ネットや人間を楽しんでいきたいので、

とても賛同できました。

 

ただ、これは、著者ではなく、

出版社の方のコメントでは、と思われる残念な部分なのですが、

本の帯に、

「その失言で人生、終わります」とありますが、

ちょっと煽りすぎで、

これに関しては、まさに「余計な一言」で、

本の内容を損なってしまっていて、もったいなかったです。

この帯で、買わない人も多いんじゃないかな、

まさに、「余計な一言」が「致命的な一言」なのでは、

それを読んだ人に思わせる為に、あえて書いたのか?

とか、無理な深読みをさせるような帯で、

もったいなかったな、と思いました。

 

本の内容はとても有益で、おススメです。

 

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