一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

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ネット民の実像と「ジジイ」化とは【他人をバカにしたがる男たち】

0.はじめに

他人をバカにするコメントは、

ネットでもリアルでもよく見られます。

ツイッターでも、上から目線だけではなく、

はっきりと文字で、「こいつバカなんじゃないの?」と書かれているコメントが

色々な話題に対して飛び交います。

文字で直接書いていなくても、相手を見下してるコメントは非常に多く、

いつもどんな人が、どんな心理で書いているんだろう、というのは、

このブログのテーマの一つで、

多くの書籍やネット記事を使って読み解こうとしています。

 

今回も、その実像や原因に迫っている書籍を紹介いたします。

ネット内で飛び交う、特に経済や企業活動に対する

偉そうなコメントなどを読み解くのにつながる書籍ではないかと思います。

 

今回の目次です。

 

1.紹介する本

「他人をバカにする男たち」(日経プレミアシリーズ)

著者:河合 薫さん

著者の河合さんは、航空会社勤務から、気象予報士

キャスター、大学講師と様々な経歴を重ねている方です。

テレビ出演もかなり以前からされていらっしゃる方なので、

ご存じの方も多いかと思います。

今回も、ビジネスの経歴と、たくさんの方へのインタビューが

活かされた著書と感じます。

 

2.内容まとめ

・「自分の保身のため」だけを考えている人

・組織内で権力を持ち、その権力を組織の為ではなく、

 「自分のため」に使う人

・「会社のため」「キミのため」というウソを「自分のため」につき、

 自己の正当化に長けた人物

を男性、女性を問わず「ジジイ」と定義して、著書内を通して断じていきます。

 

タイトルにある、他人をバカにする人、

肩書に固執する人、女性を見下す男の人などに

著者の豊富なインタビューで得られた経験から実像に迫ります。

 

時には、好かれたり、尊敬されるミドルと、嫌われるジジイの違いを

この本の特徴的なキーワードで頻出する、

「SOC(Sence Of Coherence):首尾一貫感覚」

という思考力の高さを使って比較したり、

時には、心理学作用の解説を交えながら、迷惑なジジイの

困った行動と周囲への迷惑を紹介していきます。

 

終盤は、どうやって、この本のキーワード、

「SOC」を高めて、この現状を打破していくのか、

しかし、オジさんたちが日本を救う

と題して、改善と未来が論じられています。

 

3.感想とまとめ

ネットで見たり、また会社で遭遇する

嫌な「ジジイ」の種類の、ほとんどが出現すると思います。

これまでも、臨床心理の専門家が紹介する、

臨床の現場からの攻撃的な人の事例に触れた書籍紹介は

多くこのブログでもふれていますが、

この著書では、著者が渡り歩いてきた、ビジネスの現場での事例が

出てくる形になります。

 

著者も、ネット内に存在する、「他人をバカにする」人が、

一定の年齢で、年収もある中間管理職に多いと指摘していますが、

他の書籍や記事で論じている実像と一致します。

自分が、ある一定の、でも自己評価と合わないポジションに

とどまってしまっている為、自己愛に基づくプライドを

支えるために、偉そうになってしまう、

また、出世や勝ち負けに他者を害するほどに固執してしまう、

という実例も一致するところです。

 

確かに、多くのネットコメントには、

一定のビジネス知識や経験を踏まえて書かれていると推察される、

上から目線の偉そうなコメントは多く見られます。

記事も読み込んだうえで、批判コメントを書いている特徴も感じられます。

また、そういうコメントの多くは、朝早くや夜遅くに投稿されて

いる傾向も見られるので、通勤前、帰宅後に

打ち込まれているのだろうな、とうかがわれます。

 

あまり、知識が浅く、粘着質なしつこいコメントは、

ネット民の標的となった、皇室の方の結婚問題、

以前に記事にさせていただいた、「コーネリアス炎上事件」、

不倫バッシングなどのニュースに対するコメント見られて、

あまり記事を読んでいないことも多く、批判が支離滅裂であったり

同じ言葉を繰り返すだけであったりする、などの傾向は多く見られるので、

こちらは、今回紹介の書籍内に出てくる人たちとは

また別の人たちという可能性も感じます。

 

ビジネス・経済ニュース、政治・政策へのニュースに対して、

偉そうなビジネス目線でコメントを並べる人たちの

実像には迫ることができる一冊だと感じます。

 

ある意味痛快な批判が繰り広げられる書籍ですが、

女性も批判の対象にしているとも書かれながらも、

どうしても対象になる管理職のほとんどは、

男性になってしまう都合上、仕方ないのかもしれませんが、

批判の票的には男性がほとんどになってしまう為、

ちょっとミサンドリー(男性嫌悪)の感じを受けてしまう人も

いるかもしれないな、とは感じる本です。

 

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