一方的な批判・非難ばかりのSNS、いじめについて考える読書ブログ

少しでも心のモヤモヤが晴れて、心が優しく、強く感じられるように。

大人が読んでおきたい、いじめ関連のおススメ書籍3冊

0.はじめに

大人が子どものいじめに遭遇してしまうのは、

教員など関係者以外の方の場合、

大体の場合、突然になってしまうと思います。

・子どもがいじめられてるのを知った時

・いじめていることを知った時

・傍観者となっていることを知った時

ご自身が子どもと直接関わってなくても、

親戚の子どもの話を聞いたり、近所でなどで見てしまったり、

また、会社など、大人同士の集団でも同じことはあるかもしれません。

 

これまで、いじめを考える書籍を紹介させていただきましたが、

その中でも、今回は大人が読んでおく、おススメの書籍を紹介いたします。

事前に読んでおければベストですが、

タイトルだけでも覚えておいてもらったり、

せまった時に、こんな記事あったな、と思い出してもらえば、

非常にうれしく思います。

また、とりあえず本棚に置いておこうか、ということでもいいかと

思うぐらい、おススメの本です。

 

自分たちには関係ない、と思ってしまうほど

(他の記事で「正常性バイアス」を紹介していますが、

 自分だけはトラブルに遭わない、逢いにくいと思い込んでしまう心理作用)

起こった時にショックなので、

まずは、誰にでも、起こりえると捉えるところからスタートだと思います。

 

今回の目次です。

 

1.子どもを救う いじめが終わる方程式(学術出版)

著者:品田 奈美さん 

hanasakutarou.hatenablog.com

いじめる側の人にも、いじめられてる側、また傍観者をなってしまっている人も

同じメソッドでその根を変えていこうという、

いじめ防止プログラム、「自分発見テクノロジー」(いじめが終わる方程式)

という独自プログラムを提唱し、実演内容も記されている書籍です。

いじめが起こる理由を、いじめる側、いじめられる側の両方から解説し、

そのきっかけが何であったのか、どう考えてそれが起こらない様に

するのかが実演形式で書かれています。

広く講演も行われているので、講演を聞かれてもとてもいいと思いますが、

これまでにない方法で、いじめ防止にアプローチする、

とても貴重かつ、いい書籍だと思います。

 

2.「子どもが学校に行きたくないと言ったら読む本」(主婦の友社

hanasakutarou.hatenablog.com

必ずしも、いじめだけではないですが、子どもが「学校に行きたくない」と

言った時に、どのような対応をするといいのかが

わかりやすく具体的に、大人の目線で書かれている書籍です。

特徴的なのは、子どものSOS発信を受けて、

親もショックであったり、動揺をしてしまう訳ですが、

大人側の心情へのフォローも行われている点です。

どうしても、大人が常に準備した状態で子どものトラブルが起きる

訳ではないので、聞いた時の大人のショックと思い込みが、

初期対応のまずさと、子どもの傷を深くしてしまうことを

招いてしまうことを防ぐための行動・方法が書かれています。

 

まずは大人が重たくなりすぎないように、

イラスト、マンガを入れながら、読み進めやすく構成されています。

思い込みが入りすぎない様に、チェックリストを使いながら、

振り返りを入れられる配慮も行われていて、

どうしても感情的になってしまいがちな対応を

SOSを発信する相手に効果的に寄り添うことが目指されている本です。

初期対応のところだけでも、目を通してみることをおススメします。

 

3.「いじめの構造-なぜ人が怪物になるのか」(講談社現代新書

著者:内藤 朝雄さん

hanasakutarou.hatenablog.com

いじめがなぜ起こってしまい、エスカレートしてしまうのか、

が解説されています。

仕組を知ることで、よりエスカレートさせないことに繋がります。

著者は、子どもいじめの大きな理由の一つが、

どうしても、相性・適性ごとではなく、

管理上の都合から、子どもを一定のクラス編成に組み込んで、

「仲良く」を強いるところに問題があると指摘しています。

大人の社会だと取りやすい、「相性が合わない人との距離」

が取りにくく、「クラスはみんな仲良くしなくてはいけない」

ということが、子どものストレスを生み、

いじめが発生した後の、いじめのエスカレートの過程にも、

協調性の無理強いが関係していると解説されています。

 

先述の距離の取り方に、学校に行かないことも一つの選択肢、

となり得ることもあり、この本で解説される、

いじめの構造は、参考になると思います。

実際には、大人のいじめでも、距離感が取れない関係性で、

必要以上の協調性が求められる時に発生しているケースが

多く見られるので、単に子どものいじめとだけ捉えずに、

日常の知識としても、知っておかれるといいことが書いてある本だと思います。

 

まとめ

単純に、いじめを悪いこと、いじめをする人が悪い人、

悪いことをする悪い人にならないように、に終始するだけの

安易な二元論が、差別も、いじめもなくならない

大きな理由の一つだということは、多くの書籍で述べられていることです。

誰にでも起きて、また自身も常に関係している事を

認識することが最初の一歩だと思います。

 

関連記事

hanasakutarou.hatenablog.com

hanasakutarou.hatenablog.com

hanasakutarou.hatenablog.com